土日休みの工場のアイキャッチ

転職活動をするときに求人票で気になる項目として休日を最優先する人も少なくありません。せっかく給料を貰っても休日が確保できないと充実した生活は送れません。

また、家族がいる人は家族との時間や自分の趣味の時間など、仕事とプライベートのメリハリをつけるためにも必要不可欠です。そのため、転職するのであれば今よりもより良い職場環境に移して生活を充実させたいと考えます。

ただ製造業では、シフトを組んだり、残業をしたりして稼働時間を上げようとする工場があります。そのため土日休みを考える場合、求人を選ばなければいけません。

そこで、どのような求人に応募すれば土日休みの工場・製造業の正社員に転職できるのか解説していきます。また、土日休みに関連する求人票に書いてある「週休二日制」と「完全週休二日制」の違いや休日日数の考え方についてまとめています。

工場・製造業の求人で気を付ける休みの見方

まず、工場転職をするに当たり土日休みを考えているのであれば、「週休二日制」と「土日休み」の違いについて理解しておく必要があります。

事実、工場や製造業の仕事を探していると、「週休二日制」「土日休み」と書かれているのをよく見ます。中には「年間休日140日以上」という求人もあります。また、実際に多くの工場・製造業でも基本的には週休二日制や土日休みの体制を取っています。

転職するときでも、これらを見分けたうえで求人に応募しなければ、入社後自分の求めていたものと違うことになってしまいます。

毎週ではない週休二日制の考え方

週休二日制とは、「一か月のうちに週二日以上の休日が一度以上ある」ことを指します。そのため、「最初の週に土日の二日休み」があり、残りの週の休みが1日だけだとしても求人票には週休二日制と記載が出来ます。

週休二日制という言葉だけを見ると、一週間に二日の休日が毎週あるものだと勘違いをしてしまいそうです。ただ、週に一日だけの休日がメインであっても、募集要項には週休二日制と書いてある場合があります。

例えば、以下は福岡にある工場の求人票です。

土日休みの工場の求人票1

この工場の場合、週休二日制で就業日数が5~6日になっています。そのため、「週に2日休めるとき」と「週に1日しか休めないとき」があるのがわかります。

ただ、このように求人票を見るとわかる場合と、求人票の内容だけではわからない場合があります。その場合は求人サイトの担当者に確認したり、直接工場に問い合わせの連絡をいれたりして事前に把握しておきましょう。そうすることによって、「転職をしてから希望していた職場環境と違う」といった事態を避けられます。

またよくある週休二日制のパターンとしては、以下のものがあります。

  • 日曜日に加え、第二土曜日・第四土曜日に休日がある
  • 日曜日に加え、第一水曜日・第三水曜日に休日がある
  • 繁忙期になると週休一日になる

例えば、以下は週休二日制の工場のカレンダーです。

週休二日制の工場のカレンダー

この工場では、2・3・4・5・6・11・12月のオレンジで囲った土曜日が出勤になっているので完全週休二日制ではなく、週休二日制になります。つまり、週に一回だけしか休みのない週がいくつも発生します。

また、シフト制の製造業で週休二日制とうたってある場合は部署ごとシフトを組むので、入社して各部署に配属されてからでないと休日がいつなのかはわかりません。

完全週休二日制でも気を付けること

一方で完全週休二日制とは、毎週二日以上の休日がある場合を表します。工場・製造業の場合、仕入れや卸し先の都合上、土日休みの企業が完全週休二日制にしているケースが多いです。

しかし、土日も工場自体は休まず稼働している場合だとシフト制を組むこともあり、平日で二日を取得することがあります

そのため土日に休日を取りたいと考えている方は、完全週休二日制の言葉を見て安心するのではなく、「土日休み」と書かれてあるか確認しましょう。

例えば、以下は兵庫にある医薬品製造工場の求人です。

土日休みの工場の求人票2

この工場は、完全週休二日制であり、内訳が土・日曜日になっているので毎週土日休みになります。製造業ではこのような求人がたくさんありますので、見る要点だけ気を付けましょう。

参考までに、以下は毎週土日休みで完全週休二日制の工場の年間スケジュールです。

完全週休二日制の工場の年間スケジュール

この会社では、毎週土・日曜日が休みであり、その他に赤字部分が休みになります。しかし、祝日でも黄色で囲われている日は工場稼働日になっています。それでも年間休日121日であり、ひと月の休みの平均が10日あるので条件的は良い方の会社といえるでしょう。

年間休日にも気を付ける

ただ、もう一つ休日の項目で気を付けたいのが年間休日になります。年間休日とは、会社が定めている一年間の休日数です。例えば、週休二日と定められていたとしても、その日数が休日の合計日数となりません。会社によっては夏季休暇や正月休み、特別休暇がある場合もあります。

目安としては、「年間約54週×休日2日=104日」を活用します。

年間休日が104日以上の場合は平均的に週2日以上の休日があります。しかし、年末年始休みやお盆休み・GWなどの休日がある場合はもっとたくさん休みがなければ週休二日になりません。

参考までに、完全週休二日制で祝日などの休みを入れた場合、休日は年間で131日ほどになります。以下の通りです。

  • 年間約54週×休日2日=104日
  • 年末年始(12月29~1月3日):6日
  • 祝日(元日は除く):15日
  • ゴールデンウイーク(土日を除く):3日
  • お盆(土日を除く):3日

一方で完全週休二日制と記載がありながら年間休日の日数が100日以下の場合、週休二日制もしくは繁忙期になると月間休日が変更になる会社の可能性があります。こうした会社を選ぶと土日休みは難しくなります。

そこで、土日休みと一緒に年間休日日数も合わせて確認すれば、休日日数が問題ないかを把握できます。例えば、以下は千葉にある建設機械の製造や組み立てを行っている工場の求人です。

土日休みの工場の求人票3

この工場では、土・日・祝日休みに加えて、GW・夏季休暇・冬季休暇もあり年間休日130日になります。そのため、このような求人であればしっかりと休みが取れるためプライベートを充実させることができます。

また、このように勤務形態が日勤で年間休日が多い求人は女性に人気があります。

土日休みの工場・製造業を見つけるコツ

では、どのような工場・製造業だと土日休みになるのでしょうか。製造業では完全週休二日制を含む週に2日以上休みがあるところが多いです。しかし、その中でも土日休みになると範囲が絞られてきます。

そのため、以下の内容が各当していると土日休みの確率が高いです。

  • 土日は工場が停止している
  • シフト制ではない
  • 大手企業

「土日は工場が停止している」はそのままの理由であり、生産が止まっているためです。またシフトを組んでいる工場では基本的に稼働率を上げたいため、昼・夜と機械を動かすようにシフトを組みます。土・日曜日も機械を動かしている工場が多いためこうした求人を避ける必要があります。

そして「大手企業」は、良い人材を確保するため基本的には土日休みにしています。それに伴い生産スケジュールや月間スケジュール・一日のスケジュールなどが決められています。これらの理由により、上の項目に当てはまっていると基本的には土日休みの工場・製造業といえるでしょう。

例えば、以下は神奈川にある自動車部品の製造工場の求人です。

土日休みの工場の求人票4

このように大手工場の場合、土日休みになります。しかし、上の項目に各当したからといって必ずしも全てが土日休みとは限らないので、求人票の休日部分の確認はするようにしましょう。また、求人票に詳細内容が書かれていない場合は転職サイトの担当者に問い合わせしましょう。

土日休みの求人に応募するときの志望動機

それでは、土日休みの製造業の求人に応募するときどのような志望動機にすればいいのでしょうか。これについては、まずは「休みが多い」ことを志望動機の中に入れてはいけません

もちろんプライベートの時間は自由に過ごして構わないですが、休みが多いことを強調してしまうと仕事に意欲がない応募者だと受け取られることがあるからです。

企業としては休日を充実することによって、より優秀な人材を集めたいという狙いがあります。そのため、「応募企業でやりたいことができる」「企業側にもメリットがある」という内容をアピールすることで「仕事に対して誠実に向きあっている」という印象を与えるようにしましょう。

例えば、以下は長野にあるポンプやモーターを製造する工場の求人です。

土日休みの工場の求人票5

この工場の場合、毎週土日休みの完全週休2日制であり、祝日・GW・夏季休暇・年末年始などの休みもしっかりと取れるので、プライベートを充実させることができます。

しかし、志望動機では仕事のことをベースに書く必要があります。そこで、求人票の仕事内容の項目と自分のプロフィールやエピソードを織り交ぜながら書いていきます。そうしたとき、以下のような志望動機になります。

私は小さい頃から、プラモデルを組み立てる作業やラジコンを操作するのが大好きでした。そのため高校・専門学校では工業系の学校に進学しました。そこでは機械科を専攻し、より機械に興味をもつようになりました。

前職では、マシニングセンタを使って半導体部品の加工を行っていました。しかし、いくつも部品を加工しているうちに自分が作った部品が組み合わさると、どのような製品になるのか興味が沸くようになりました。

御社ではポンプやモーターを組み立てる業務を行ってということで、私自身が飛躍できるチャンスだと思い応募しました。また扱っている機械は違いますが、機械操作は得意なので、少しでも早く戦力になれるよう努力したいと考えています。

このように「応募企業でやりたいことができる」については、ポンプやモーターを組み立てる工場なので「自分が作った部品が組み合わさると、どのような製品になるのか」「私自身が飛躍できるチャンスだと思い応募しました」という表現に変えました。

また、企業側に自分を採用するためのメリットがあると思わせるため、「プラモデルを組み立てる作業やラジコンを操作するのが大好きでした」「扱っている機械は違いますが機械操作が得意なので、少しでも早く戦力になれるよう努力したいと考えています」というように言い換えました。

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土日休みの求人に応募する時に転職サイトを利用する

それでは、以上のような自分が求める土日休みの製造業の求人をどのように探せばいいのでしょうか。

まず、工場・製造業に転職をしたいとき、ほとんどの人が転職サイトを活用しています。自ら求人を見つけるのは非常に難しいからです。さらに、今回のように「土日休み」の条件を含めて探すとなると条件が厳しくなります。そのため、多くの会社の求人情報を持っている転職サイト(転職エージェント)を活用する必要があります。

そこで、転職サイトの担当者に以下のような希望条件を伝えましょう。

  • 土日休み
  • 完全週休二日制
  • 年間休日130日以上

そうすることによって、転職サイト側からあなたに合った求人が提示されるようになります。

ただ、転職エージェントの担当者によって実力が違います。さらに転職サイトによって保有する求人案件は異なります。こうした実情があるため、3社以上の転職サイトを利用し、実際に担当者と話し合いながら優れた提案を示してくれる転職サイトを残すのが基本です。

こうした専門サイトへ登録すれば多くの求人を抱えているだけでなく、プロが条件面の交渉をしてくれるので、満足いく転職を実現できるようになります。

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まとめ

ここまで土日休みの工場・製造業に転職するために知っておくべきことを話してきました。そうした中でも、土日休みの求人を見つけるためには、完全週休二日制であることを確認しましょう。

これに加え、土日も工場が稼働している場合だと「平日の中で二日の休みを取得し、土日での休みではない」ことがあるので、「土日休み」と明確に書かれているか確認しましょう。

もちろん土日に休めればいいだけでなく、祝日まで加えると年間休日が130日以上でなければプライベートを充実させることができません。

しかし、そのような求人を自分で探すのは難しいので転職サイトを利用するといいです。ただ求人に応募するとき、志望動機は「休みが多い」という内容は入れず、「応募企業でやりたいことができる」「企業側にもメリットがある」ことを書かなくてはいけません。

これらのことを理解したうえで転職活動を行うことで、あなたが求める理想の土日休みの製造業求人を探すことができるようになります。


工場・製造業に転職をするとき、ほとんどの人は転職サイトを活用します。転職サイトを利用しないで自分の力だけで求人を探すと、希望の条件を満たす求人を見つける作業のみならず、労働条件や年収の交渉・アポ取りなどさまざまな作業を自分でやらなければなりません。

そこで、転職サイトに登録することで、求人の紹介から労働条件や年収交渉だけでなく、履歴書や職務経歴書などの書類関係を送付するなど面倒な事務作業まで行ってくれます。

ただし、転職サイトによって特徴が違います。例えば「工場・製造業の転職に強い」「全国各地に強いのか、それとも都市部に強いのか」「20代・第二新卒が得意」「40歳以上でも転職を成功させてくれる」などの違いがあります。

転職を成功させるには、これらの違いを理解した上で転職サイトを活用しなければなりません。そこで、以下のページでそれぞれの転職サイトの特徴を解説しています。これらを理解することで、転職での失敗を防ぐことができます。