工場・製造業への転職では、履歴書と一緒に職務経歴書の提出を求められるケースが大半です。しかし、「職務経歴書と履歴書って違うの?」「転職回数が多くて書き方がわからない」「職務経歴書って決められたフォーマットがあるの?」など、どのように職務経歴書を書けばよいのか悩む方がいます。
履歴書と異なり、自分自身で内容やまとめ方を決めていく職務経歴書の作成は不安や迷いが生じてしまうでしょう。
そこで、ここでは職務経歴書に記載する5つの項目、職務経歴書のまとめ方の紹介、工場・製造業へ転職するための職務経歴書の記入例、職務経歴書に関するよくある疑問について詳しく紹介していきます。
もくじ
職務経歴書には何を書くの?履歴書と違いは?
まず、職歴がある方の転職では、履歴書と一緒に職務経歴書の提出が求められます。企業側は履歴書と職務経歴書から、応募者のスキルや経験、実績などを確認し、自社にマッチするかどうかの判断材料にしているのです。
応募者のなかには、同じような項目がある履歴書と職務経歴書の違いがよくわからないという方もいるでしょう。履歴書と職務経歴書の違いを知ることで、それぞれがどのような役割を担っているか理解できます。
履歴書は、応募者の名前・住所・写真・職歴・資格・スキルなどを記載する書類で、応募者のプロフィールをまとめた書類となっています。一方、職務経歴書はこれまで携わってきた仕事に関する経験やスキルをまとめた書類です。
企業は、履歴書を確認して応募者の人柄・人物像を把握し、職務経歴書を確認して応募者がどのような能力を持っているのかを把握し、自社が求める人物かどうかを判断していきます。
履歴書と、職務経歴書に記載する項目のなかには志望動機や資格・免許、自己PRなど、重複する内容を記載する場合があります。その場合は、どちらも同じ内容を記載するようにしましょう。履歴書の志望動機欄は小さいため、履歴書にはまとめた内容を記載し、職務経歴書に具体的な内容を書くのがよいでしょう。
ちなみに、履歴書は定型化されたテンプレートやフォーマットがあり、項目欄を記入していけば完成しますが、職務経歴書に決まりはなく、情報のまとめ方やレイアウトなどは自由です。そのため、履歴書の記入よりも職務経歴書の作成に頭を抱えてしまう方が少なくありません。
例えば、私は以下のような職務経歴書を作成して使用しました。
写真では、分かりづらいので、実際に私が作成した資料を以下よりダウンロードいただけます。なお、これより下で、具体的な書き方等について説明していきますが、テンプレートに書き方の見本も書いてあるので、参考にしながら自身の内容に編集してお使いください。
工場・製造業へ転職する際の職務経歴書の書き方
職務経歴書は、業種・職種によって記載する内容が異なります。工場・製造業では、経歴とスキルを伝えるために、以下の情報を整理していきましょう。
- これまで扱ってきた製品について(製造・加工していたもの)
- 自身の担当業務や工程、また、誰と作業をしていたのか
- 扱える機材・装置・ツール・ソフト・機材などの記載
- どのような実績があるか
上記4点を整理できれば、自身のキャリアを客観的に伝える準備が整います。
なお、業務内容を伝えるだけでは、アピール不足です。より具体的に伝えられるように、上記4点を意識的に記載してください。
職務経歴書に記載する5つの項目
では、職務経歴書への記載する5つの項目について解説します。職務経歴書は、日付・氏名・職務要約・職務経歴・経験・資格・スキル・自己PRの記載が必須です。
過去の経歴を伝えることで、この先、応募企業で自身がどのような働き方ができるのかというアピールにもつながります。
ちなみに、文章の書き方ですが、「〇〇株式会社入社」「〇〇部署に所属」「〇〇に従事」など体言止めにし、ひとつの文章が長くなりすぎないように意識してください。
自己PRや志望動機は、「です・ます」で記載します。
職務経歴書では、注意する点や意識する点が多くありますので、ここでは5つの項目内容について具体的に紹介していきます。
- 日付・氏名
基本的に、職務経歴書の右上に日付と氏名を記載します。
以下は、日付・氏名の記入例です。
20××年×月×日 現在
氏名 〇〇 〇〇
といった形です。
- 職務要約
職務要約は、応募者のこれまでの職歴を簡潔にまとめたものです。職務経歴書の冒頭に記載し、短い時間で応募者の経験・スキル・強みを一目で理解してもらうために記載します。つまり、「つかみ」の文章ともいえるでしょう。
この職務要約で採用担当者の目を引くことができれば、職務経歴書を細かく読んでもらえるようになります。反対に、職務要約の書き方によっては中身を読んでもらえない可能性があるということです。
応募者が多い企業では、まず目に留まることが大切になるため、自分の魅力が伝わるような内容を作成していきましょう。
- 職務経歴
職務経歴は、職務要約で記載した内容の詳細を記載するイメージです。どのような経験があるのかについては、採用担当者が知りたい項目のひとつです。
職務経歴欄は以下の点を記載します。
- 勤務先の会社概要
- 担当していた業務の合計年数
- その期間の業務内容
- 上げた実績
記載方法サンプルは以下の通りです。
■職務経歴
20××年×月~現在 〇〇〇〇株式会社
事業内容:冷凍食品の開発研究、製造、販売
資本金:〇〇〇〇万円 売上高:〇〇〇〇万円
従業員数:〇〇〇名(20××年×月現在) 上場
【期間】
20××年×月~20××年×月 〇年間 〇〇部 生産技術部門
【担当業務】
冷凍食品加工ラインにおける維持管理と保全
・設備メンテナンス、保全
【実績・取り組み】
・開発等で発生するコストの削減(年間〇〇〇円削減達成)
・安全確保のために従業員にヒヤリングを行い、安全マニュアルを作成
- 経験・資格・スキル
ここでは、入社後に活かせる経験や知識スキルを記載します。なお、応募先の企業が求めている経験やスキルを記載する欄になっているため、応募先の業務とあまり関係ないようなスキルについては記載する必要はありません。
即戦力として活躍できるスキル等について箇条書きで記載していきましょう。例えば、専門的な業務経験、パソコンスキル、マネジメント経験等も経験やスキルとして記載してください。
活かせる経験・知識・スキルの記載方法のサンプルは以下の通りです。
【活かせる経験・知識・スキル】
・工程設計、改善
・製造ライン新規立ち上げ
・生産ラインの管理、作業環境改善
・他部署や海外スタッフとのコミュニケーション
・一般的なパソコンスキル(Word、Excel、PowerPoint)
【保有資格】
・普通自動車運転免許(20××年×月)
・電気主任技術者3種(20××年×月)
・TOEIC Listening & Reading Test ×××点(20××年×月)
- 自己PR
自己PRは自身の長所、得意分野、強み、能力などを伝える欄です。「職務経歴書を読んで、この応募者と会ってみたい」と思ってもらえるよう、魅力を伝えていきましょう。
履歴書では、自己PR欄が限られているためその中でアピールしなければなりませんが、職務経歴書では、文字数に限りがないためエピソードを用いて具体的にイメージできるように記載することをおすすめします。
稀に、ここぞとばかりに、自己PRを長々と書いてしまう方がいますが、長ければ良いというモノではありません。読み手の読みやすさ見やすさを意識して、全体のバランスを考えた内容にしていくことが重要です。
職務経歴書のまとめ方の紹介
つづいて、職務経歴書のまとめ方について紹介します。職務経歴書は、決められたフォーマットがないため自由に作成できる点が特徴ですが、自由に記載しすぎてしまうと採用担当者に、「読みづらい」「なんだかわかりづらい」と思われてしまう可能性が高まります。
パッと見てわかりやすく、自分をアピールできる形で職務経歴書を書くことができれば、書類選考をスムーズに通過できるようになるでしょう。
また、職務経歴書を上手くまとめて記載するための一般的な形式として以下3点があります。
- 編年体式
- 逆編年体式
- キャリア式
上記、3点について紹介していきます。
- 編年体式
時系列にそって自身が務めてきた会社・所属部署・業務内容を示していくフォーマットが「編年体式」です。
シンプルで見やすいという点が特徴の編年体式は、はじめての転職の方や社会人経験が浅い方に向いている形式だと言われています。
- 逆編年体式
逆編年体式は、編年体式の逆パターンのものです。最新の情報から遡って職歴を記載していく形式です。職務経歴書では最も一般的な形式と言われています。
転職で、重視される現在のスキルや能力、直近の実績が目に入りやすい形なので、転職回数が多い方や、効率よくスキルをアピールしたい方におすすめの形式です。
- キャリア式
業務内容や分野ごとに職務経歴を書いていく形式がキャリア式です。キャリア式で記載することで、これまでの経歴を業務別、プロジェクトごとにまとめられます。
転職回数よりも経験してきた内容に目が行きやすくなるため、転職回数が多いが一貫したスキルを積んできた方や、高い技術を持っている方、他業種からの転職の方におすすめの形式です。
職務経歴書の提出方法のマナー
履歴書と職務経歴書はセットで、提出します。渡し方は、応募企業によって異なりますが、郵送・面接官に直接手渡し・付で手渡し・データをメールで提出などさまざまです。
- 郵送の場合
郵送の場合は、封筒の表面に、「住所」「宛名」を黒ペンで書いて「履歴書在中」と左下に赤ペンで記載してください。さらに、添え状を添付して郵送します。ビジネスでは、書類を郵送する際には、添え状の添付がマナーとされています。
例えば、以下は私が実際に使用した送付状になります。
写真では、分かりづらいので、実際に私が作成した資料を以下よりダウンロードいただけます。書き方の見本も書いてあるので、参考にしながら自身の内容に編集してお使いください。
また、封筒に入れる際は、「送付状」「履歴書」「職務経歴書」の順番に重ねます。その後、まとめてクリアファイルに入れます。実際には、以下のようになります。
その後、下の写真のように、左下に「履歴書在中」と赤文字で記載された封筒に入れて郵送します。もし書かれた封筒がなければ自分で「履歴書在中」と赤ペンで書いても問題ありません。
- 持参して手渡しする場合
自身で企業に持ち込み、手渡しする場合は封筒に宛名は不要です。封筒の裏面には、自分の郵便番号・住所・氏名を記載しておきます。
直接手渡す場合も、クリアファイルにいれてから封筒に入れることで、取り出しやすくかつ汚れを防げます。
ちなみに、面接官に直接手渡す場合は、面接官の読みやすい向きで封筒の上に重ねて渡し、受付で手渡す場合は、封筒のまま受取手の見やすい向きにして渡します。
- メールで提出の場合
パソコン入力した履歴書、職務経歴書をメールで送信するということがあるでしょう。その場合は、データのファイル名を入力し、送付する際にはパスワードを設定します。
個人情報などの添付書類はパスワードの設定が必須と考えている企業が増えてきていますので、しっかりと情報を管理していきましょう。
職務経歴書の提出方法はいくつかあり、提出方法によりマナーが異なります。必要書類の提出の際に、マナー違反な人だと思われてしまった場合、面接に進めなくなる可能性があります。ビジネスマナーの重要性を理解して書類提出を行いましょう。
工場・製造業へ転職するための職務経歴書の記入例
では、工場・製造業へ転職するための職務経歴書の記入方法について、例をあげて紹介していきます。先程、5つの項目・日付・氏名・職務要約・職務経歴・経験・資格・スキル・自己PR記載した例を生産技術者の職務経歴書として記載した場合の見本は以下の通りです。
大学卒業後~生産技術者として務めた企業から、はじめての転職をする場合を想定しています。
職務経歴書 20××年×月×日 氏名 〇〇 〇〇 ■職務要約 〇〇大学卒業後、冷凍食品メーカーの〇〇〇〇に入社。〇年間、生産技術担当として新規ラインの立ち上げ等に携わってきました。常に生産性の向上とコスト削減、課題の発見・改善に務めるよう意識し、従来の良さを残しながら新しいことを取り込み、皆が働きやすい環境を整えられるよう努力して参りました。 ■職務経歴 20××年×月~現在 〇〇〇〇株式会社 事業内容:冷凍食品の開発研究、製造、販売 資本金:〇〇〇〇万円 売上高:〇〇〇〇万円 従業員数:〇〇〇名(20××年×月現在) 上場 【期間】 20××年×月~現在 〇〇部 生産技術部門 【担当業務】 冷凍食品加工ラインにおける維持管理と保全 ・設備メンテナンス、保全 【実績・取り組み】 ・開発等で発生するコストの削減(年間〇〇〇円削減達成) ・安全確保のために従業員にヒヤリングを行い、安全マニュアルを作成 ■活かせる経験・知識・技術 ・工程設計、改善 ・製造ライン新規立ち上げ ・生産ラインの管理、作業環境改善 ・他部署や海外スタッフとのコミュニケーション ・一般的なパソコンスキル(Word、Excel、PowerPoint、) ■資格 ・普通自動車第一種運転免許(20××年×月) ・電気主任技術者二種(20××年×月) ・TOEIC Listening & Reading Test ×××点(20××年×月) ■自己PR 生産技術者として、設計・改善・新規ラインの立ち上げなどに携わってきました。そのため、生産ラインの見直しや立ち上げに関する知識があります。 また、他部署との関りが多い職場であったため、チームメンバーだけでなく他部署や海外スタッフとのコミュニケーションを大切にしてきました。 入社の際は、これまで培ってきた知識や経験を活かし、貴社の利益に貢献して活躍していきたいと考えています。なお、将来的には、海外赴任を視野に入れて業務に務めて参ります。 以上 |
このように、記載すべき5つの項目をまとめると職務経歴書が書けるようになります。
しかしながら、「まとめ方がわからない」「フォーマットに決まりがないと逆に不安だ」「作ってみたはいいものの、読みやすいかどうかわからない」など、作成した書類が自信をアピールできるものになっているか不安に感じてしまう方がいます。
そんな時は、プロの力を借りるのがよいでしょう。転職活動では、転職エージェントを利用して理想の転職先を見つけている方がたくさんいます。
転職エージェントは、担当のアドバイザーが転職活動に関するサポートをしてくれるため安心して転職活動ができるようになります。そのサポートのひとつに、書類作成のアドバイスや添削があります。職務経歴書の作成に不安を感じている方には大変おすすめです。
ひとりで悩んでしまっている方は、是非転職エージェントを利用してみてください。
転職回数が多い人は書き方次第でマイナスイメージを払拭できる
なお、転職回数が多いことで、不利になるのではないかと不安になる方がいますが、必ずしもそうではありません。40代~50代となると転職回数が増えている方も多いのではないでしょうか。
短期的に、転職が繰り返されている場合は、「入社後にすぐに退職してしまうのではないか」「忍耐力がないのでは?」と思われてしまうことがありますが、職務経歴書の書き方次第でマイナスイメージを払拭できます。
ちなみに、転職回数の多さとして20代前半で2回以上、30代で5回以上ある場合、転職回数が多いと判断されるようです。なかには、10回以上の転職経験がある方がいます。
転職回数が多いと「職歴をすべて記載せず、省略してもよいのでは?」考える方がいますが、職務経歴書にはすべて記載する必要があるため注意が必要です。
しかしながら、職務経歴書は2~3枚が妥当とされているため、すべての職務経歴を記載すると長くなってしまうこともあるでしょう。そのような場合は、経歴の要点をまとめて逆編年体式の最新の情報から記載するのがおすすめです。
「転職回数が多い人だ」という印象だけにならないよう、取得している資格や活かせるスキル、これまでの実績について魅力的にアピールしていきたい場合は、キャリア式で作成していくのもよいでしょう。
また、面接時には転職回数が多い理由については必ず聞かれると思っておきましょう。その際に、前向きな転職理由を伝えるために転職理由について改めて整理が必要です。
転職回数が多くて、書類作成が大変な方は転職エージェントのサポートを受けてみるのがおすすめです。
退職理由は明確に記載
では、退職理由についてどのように記載していくのがよいのでしょうか。退職した企業を記載する際には、退職理由を書くことがあります。
例えば、定型フレーズは以下の通りです。
- 自己都合で退職した場合は「一身上の都合により退職」
- 会社都合の場合は「会社都合により退職」
- 契約期間満了の場合は「契約期間満了につき退職」
しかしながら、転職回数が多い場合は「一身上の都合により退職」のフレーズで溢れてしまうと、マイナスな印象を持たれてしまうことが考えられます。
採用担当者に納得してもらうためには、より具体的な理由を記載しましょう。
具体的な理由として記載できるフレーズは以下の通りです。
- 結婚に伴い退職
- 親の介護に伴い退職
- 資格を活かして働くために退職
- 他業界へ挑戦するために退職
- キャリアアップのために退職
など、前向きな理由をかくことで、採用担当者にマイナスイメージを与えることなく職歴が記載できます。
これまでの成果・実績を具体的に記す
転職回数が多い方は、転職回数の多さでマイナスな印象を持たれてしまうことがありますが、転職回数の多さをカバーできるよう、これまでの成果と実績を具体的に記していきましょう。
具体的に記すために、基準がわかる数字を使いながら達成率や売上金額などを表現することがポイントです。
しかしながら、工場・製造業では、同じ作業を繰り返す仕事が多く、はっきりと数字で表すことができないケースがあります。そのような場合は、日々の業務の中で工夫していう点や意識している点について記載するのがよいでしょう。
例えば、決められた業務を決められた時間に収めるために工夫している事や、この作業効率的にならないだろうかなどと考え行動に起こした出来事についてです。「自身の行動が企業のためになったこと」を考えると成果・実績を見つけやすくなるでしょう。
以下は工場・製造業での実績として記載できる例です。
【実績】
- 価格交渉を行い原価を下げることでコスト削減に貢献(年間〇〇万円削減達成)
- 新規プロジェクトの立ち上げ、プロジェクト期間の短縮(予定期間2年→1年半)
- 作業の見える化を図るため、チーム全体で共有できる業務フローを図式化
入社意欲をアピール
それから、自己PRの最後には、入社意欲をアピールしていきましょう。
例えば、以下が自己PRや志望動機欄の締めくくりとなる例文です。
- これまで培ってきた知識や経験を活かし、貴社の利益に貢献して活躍していきたいと考えています。
- これまでのマネジメント経験を活かし、貴社の作業チームの強化に貢献したいと考えています。
- ユーザーが求める製品を汲み取り、多くの方に愛される製品開発に力を入れていきたいと考えていきます。
このように、これまでのさまざまな経験から入社後に役立てることについて記載をしたり、入社に対する熱意を伝えたりすることで効果的に入社意欲がアピールできます。これから先も成長し続けたいという思いが採用担当者に伝えられるような前向きな文章を記載しましょう。
職務経歴書に関するよくある疑問
いざ、職務経歴書と記載するとなると、職務経歴書に関する疑問がいくつか浮かんできます。
なかでも、よくある疑問は以下の通りです。
- 職務経歴書は手書き?パソコン入力?どっちがいいの?
- サイズに決まりはあるの?
- 短期間で退職した職歴は記載するの?
- 転職において空白期間がある場合は?
と、どのように記載すればよいのか悩んで手が止まってしまうことがあるでしょう。
ここでは、職務経歴書のよくある疑問について解説していきます。
職務経歴書は手書きとパソコン入力どっちがいいの?サイズは?
職務経歴書の作成で、手書きとパソコンどちらにすべきかという決まりはありません。とはいうものの、メリットがあるパソコンでの作成をおすすめします。
なお、企業側から直筆で記入を指示されている場合は、手書きで作成を進めていきましょう。基本的に書類はパソコンで作成するものと考えている企業では必ずパソコンで作成しましょう。手書きだと、パソコンスキルがない人と思われてしまうことがあります。
パソコンは、手書きと比べると効率よく、またミスもすぐに訂正できるといった点がメリットとなります。また、何社も受ける場合、編集し再度利用が可能なので、書類作成にかける手間と時間が圧倒的に少なくなります。
職務経歴書の適切なサイズは、A4です。企業からのサイズ指定がある場合は、指示に従ってサイズを選択しましょう。職務経歴書は、自身のこれまでの職歴を記載する書類となっているため、サイズの指定がない場合は、しっかりと記載スペースを確保できるA4サイズを選びましょう。
加えて、他の応募者もA4サイズを使用していることが多いので、サイズを揃えるほうが企業側としては管理しやすいといった理由があります。
短期間で退職した職歴は記載するべき?
短期間で退職した職歴を記載するとマイナスイメージを与えてしまうのではないかと、職務経歴書への記載を迷ってしまう方がいます。しかし、在籍期間の長さ関係なく正社員として勤務してきた場合は、いくら在籍期間短かったとしても記載してください。
記載する理由として、短期間での退職を隠して内定を得たとしても、隠していたことがばれてしまうと内定取り消しになってしまう可能性があります。また、正社員として働いていた場合は、隠していたとしても社会保険の加入歴などで、前職のことがわかってしまいます。
なお、短期間での退職は不利になるから書きたくないと考える方もいますが、しっかりと退職理由を答えられるようにしておけば問題ありません。前職の会社の悪口になってしまうような答えではなく、前向きな理由を伝えられるよう準備しておくことが大切です。
転職において空白期間がある場合はどのように書けばいいの?
家庭の事情や、自身の健康問題、転職活動が長引いた場合など、前職退職後から空白期間がある方は、どのように職務経歴書に記載をすればよいのでしょうか。
空白期間があるからと言って不採用になるわけではありません。採用担当者に前職の退職から空白期間ができた理由についてどのような説明をするかという点がポイントとなります。
仕事をしていなかった間、「何をしていたのか」「どのように過ごしてきたのか」を採用担当者は知りたいため、特記事項欄に詳しく記載していきましょう。
空白期間がある方は転職において不利になるのではないかと不安から、記載しないほうがいいのでは?と感じる方がいます。しかし、この空白期間が価値のある時間であったということを採用担当者に伝えれば、プラス要素になるケースがありますので、空白期間で得た事柄について整理していきましょう。
例えば、親の介護で空白期間ができてしまった方は以下のように記載できます。
〇〇年頃から同居している母の認知症が進み、常に見守りが必要な状態になり、会社をたびたび休む状況になりました。介護休暇を利用したこともありましたが、これ以上会社に迷惑をかけられないと退職の道を選択。 母の施設入所が決まるまでの1年半の間、介護に専念しておりましたが、その間もスキマ時間で勉強を続け、エネルギー管理士試験に合格しました。 現在、母は施設で生活をしているため、業務に支障はありません。今後は、これまでの経験や資格を活かして、積極的に仕事に取り組んでいきたいと考えています。 |
上記のように、まずは、なぜ前職退職後から今回の転職までに期間が空いてしまったのかの状況を説明しましょう。そのうえ、その期間のできたこと、考えたこと、努力したこと、新しい発見などについて前向きに示してください。加えて今後は、仕事に支障がないことについても伝えることが大切です。
空白期間があっても、その間にできたことを前向きに説明することで、企業側は応募者に対して抱いていた、「すぐに辞めてしまうのではないか」という不安を払拭できます。
まとめ
ここまで、職務経歴書に記載する5つの項目、職務経歴書のまとめ方の紹介、工場・製造業へ転職するための職務経歴書の記入例、職務経歴書に関するよくある疑問について詳しく紹介してきました。
職務経歴書は、転職希望者の状況に合ったフォーマットで作成することで、見やすく、読みやすい書類に仕上がります。
採用担当者に「この人と働きたい」「この人に会ってみたい」と思ってもらえるような、内容に仕上げていくためには、まず、自分自身の状況、経験、スキル、資格、実績を整理してください。そうすることで、自身のキャリアを客観的に伝えられる職務経歴書が作成できます。
なお、はじめての転職の方、転職回数が多くて職務経歴書の書き方に不安がある方、異業種からの転職の方は、転職エージェントを利用がおすすめです。
工場・製造業に転職をするとき、ほとんどの人は転職サイトを活用します。転職サイトを利用しないで自分の力だけで求人を探すと、希望の条件を満たす求人を見つける作業のみならず、労働条件や年収の交渉・アポ取りなどさまざまな作業を自分でやらなければなりません。
そこで、転職サイトに登録することで、求人の紹介から労働条件や年収交渉だけでなく、履歴書や職務経歴書などの書類関係を送付するなど面倒な事務作業まで行ってくれます。
ただし、転職サイトによって特徴が違います。例えば「工場・製造業の転職に強い」「全国各地に強いのか、それとも都市部に強いのか」「20代・第二新卒が得意」「40歳以上でも転職を成功させてくれる」などの違いがあります。
転職を成功させるには、これらの違いを理解した上で転職サイトを活用しなければなりません。そこで、以下のページでそれぞれの転職サイトの特徴を解説しています。これらを理解することで、転職での失敗を防ぐことができます。